静寂に包まれた廃墟へベンメリア遺跡

ベトナムの首都ハノイから飛行機に乗り、約1時間40分ほどで到着するカンボジア。映え写真を求めて、今回は敢えて隣国まで足を運んでみました。ベトナム旅行の番外編として、同国の魅力的なスポットを前・後編で紹介します。

遺跡の入り口から、建物と自然が一体化した幻想的な雰囲気が漂う

 カンボジアで最も有名な観光地の1つに、アンコールワットが挙げられます。そこから東へ約40kmのところにあるのが、ベンメリア遺跡です。ベンメリアは、日本のアニメ映画「天空の城ラピュタ」のモデルにもなった場所として紹介されることがあるほど、神秘的な雰囲気が漂う場所として知られています。
 今回の撮影では、観光バスを利用して訪れました。バスを降りた瞬間から周囲の緑の密林が目に飛び込み、耳をすませば鳥のさえずりや風に揺れる木々の音が聞こえてきます。道なりに進むと今度は、同遺跡の象徴でもある、崩れた石のレンガの山が見えてきます。ところどころに苔が生えていたり、木々の根に絡まって同化していたりする壮大な光景が広がっています。
 さらに遺跡内では、石の間からひらひらと舞う蝶々などを見かけることが多々あり、生物も多く生息していることがわかります。映画の中の非現実的な世界が、まるでそこに存在しているかのような空気感を味わえる貴重な場所です。近隣諸国の中でも、自然の力強さと美しさ、時の流れを感じ取れる数少ないスポットと言えるでしょう。

ベンメリアへ向かう途中にも、魅力的なスポットがたくさん。写真は、断崖絶壁が有名なクレーン山
クレーン山の近くには滝スポットも。ブランコに揺られながら、自然の音を体感できる
ベンメリアへの入場は、シェムリアップ市内にあるチケット販売所などで「アンコールパス」を購入する必要がある

住: Phumi Boeng Mealea, Cambodia
営: 7:00~17:30
料: 1日券37USD、3日券62USD、7日券72USD

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