新築マンションの価格が上昇 ダナンの不動産マーケットの現状

在ベトナム歴10年。ハノイのIT企業にマネージャーとして赴任後、週刊誌のライター、現地スイミングスクールの代表を経て、現在はアニメーションスタジオのマネージャーを務めている日比靖昌さんが、ダナンで見つけたアレコレについて語ります。
FB: ひび やすまさ

発展が急速に進むダナン市内の街並み
日本から訪れた顧客にも「Masterise Homes」のモデルルームを案内
BRGグループによる「Capital Square Danang」のキックオフイベントでの様子

急速に発展するダナン

 コロナ明けにダナンへと引っ越して来てから、丸3年が経ちました。サーフィンを思いっきり楽しみたいと思い、ビーチから徒歩3分のところにあるホテルに決め、今もそこに住んでいます。
 住み始めた当時、このエリアはローカルの雰囲気が漂うところでした。ところが、2024年には近くに大きなリゾートホテルが開業。それに続くように、コンビニやレストラン、マッサージ店に加えて、ランドリーショップ、バイクのレンタルショップと、続々と店がオープンしました。今では外国人居住者が増えて、毎日10人くらいの子どもたちが公園に遊びに来ています。
 ちなみに、元々破格の価格ではありましたが、アパート家賃は6割値上がりしました。ですが、緑と海に囲まれたこの環境は本当に気に入っています。

続く新築マンションの販売

 ベトナムの新築マンションは、おおよそ5期に渡って販売されます。ダナンの財閥系の大型優良物件であれば、2カ月ほどの間隔をおいて実施されます。入居できる時期は物件にもよりますが、販売終了後8カ月から10カ月後が一般的です。
 なお、私自身はベトナムでマンションを購入したことはありません。不動産会社の販売担当者から受けた説明によると、第1期は最も安い価格で販売が始まります。購入者はその後、どのタイミングでも転売することが可能です。人気のある物件であれば、物件の完成前に販売することで利益を得られることとなります。

ホーチミン市で高級物件を手がける「マスターライズホームズ/Masterise Homes」のダナンモデルルーム

国内のセールスイベントはお祭り

 マンションを販売する際、日本では通常1社の販売会社が担当します。一方のベトナムでは、複数の不動産販売会社が参加し、競うようにセールします。
 2025年7月、ベトナムの財閥BRGグループが手掛ける大規模都市プロジェクト「キャピタルスクエアダナン/Capital Square Danang」のキックオフイベントに参加してきました。同イベントは購入者向けのものではなく、不動産会社が開発計画の特徴やセールスポイントを販売会社のスタッフ全員に紹介して、販売するモチベーションを高めるためのものです。会場は、ダナン最大の室内スポーツセンター。複数の不動産会社から約2000人の営業スタッフが参加。大きな社旗や横断幕、ブブゼラを使って、その存在をアピールしていました。

ダナンは不動産投資のチャンス

 人口120万人の旧ダナン市と隣接する人口150万人の旧クアンナム省は2025年7月に統合され、新ダナン市として500万人都市に成長する目標を掲げており、積極的な企業誘致が行われています。
 不動産開発会社が外国人向けに販売できる新築マンションは、販売個数の最大30%までとされていますが、現状ダナンの外国人の購入率は5%程度に止まっています。外国人にとってはダナンの市況を知ることが難しいため、購入者が多くないというのが現状です。
 先日、日本から新築マンションの投資に興味があるという方が来越したのでアテンドを担当しました。不動産投資に興味がある方は、ダナンの物件もぜひチェックしてみてください。

キックオフイベントで情報を集める不動産販売会社の営業スタッフら
新築マンションのセールスイベントでは様々なパフォーマンスが披露される
SUN(サン)グループによる「サンシンフォニー/Sun Symphony」のモデルルーム

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