皆さん、初めまして、Channel Kaz の Kaz と申します。
私は Youtube チャンネルを運営しており、ベトナム語学習やベトナム、主にハノイでの色々な情報を Vlog 形式でお届けしています。
ベトナム語の難易度
ベトナム語を話せるようになりたい、でも難しそうで手がつけられない。もしくはすでに挫折した。そんな方がたくさんいます。外国語学習の中でもベトナム語は難易度が高いと言われますが、本当にそうでしょうか。外国語を学習する時、同じ言語でも学習者の母国語によって難易度が変わってきます。
習得する言語の文法が似ているか、文字の違いはどうか、発音の習得が容易かなどで変わってくるからです。欧米人にとって日本語は、最高難易度の言語になります。フランス語、オランダ語、イタリア語などは約25週間、750時間である程度習得できる比較的容易な言語であるのに対して、日本語はなんと88週間、2200時間も必要となるそうです。
一方、日本人にとって一番学習しやすいのは、韓国語、インドネシア語、マレーシア語。2番目にやさしいのは、トルコ語、スペイン語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語。3番目が英語やフランス語、ドイツ語。最後の4番目がロシア語やヒンディー語といった具合でした。日本人にとってベトナム語は、英語より学習しやすいということになります。
外国語でつまずくポイント
外国語でつまずく大きなポイントは、文法、語彙、発音なので、英語とベトナム語、日本語をそれぞれ比較しながら紹介します。
まずは文法。これは英語で苦労した方も多いはず。英語と日本語の大きな違いは語順です。日本語の「誰が」「何を」「どうする」
のいわゆるSOVに対して、英語やベトナム語はSVO型で「誰が」「どうする」「何を」と、日本語とは語順が違い、主語の直後に動詞がきます。実は日本語のようなSOV型というのは、世界の言語では約48%で最も多く、英語のようなSVO型は32%で2位。ちょっと意外ですが、英語は世界的に話者数が多いので、絶対的に感じてしまうのかもしれません。ちなみに韓国語は日本語と同じ語順なので、日本人が学習しやすいようです。
日本語の場合は、語順が入れ替わっても「て・に・を・は」のいわゆる助詞が正しければ、それが主語なのか目的語なのか判別できますが、英語やベトナム語は助詞がないので、順番を間違えると意味が通じなくなります。ベトナム語の文法ではとにかく順番が大事です。基本は英語とほぼ同じなので、中学生レベルの基本英文法がしっかり分かっていれば、そのままベトナム語に当てはめることができます。
次は語彙です。必要な語彙数は、目指すレベルや対象言語で変わってきますが、英語の場合は約4000語で、英検準2級、TOEIC400点、高校1年レベルでネイティブの3歳児レベルだそうです。簡単な会話ができるぐらいですね 。約 6000 語で英 検 2 級 、TOEIC600点、大学受験に必要な最低レベル。ベトナム語も似た感じです。500語ぐらいあればカタコトの会話。私の現在の語彙数が2500語程度で、簡単な日常会話がどうにかできると言ったところです。5000まで伸ばせば、もっとスムーズに会話ができそうです。いずれにしてもたくさん必要で長い道のりですよね。英語の場合は学校で習いますし、日本語英語になっているような単語もあって比較的身近なのですが、ベトナム語はほぼ0からのスタートなので大変です。
でもベトナム語学習者には朗報もあります!ベトナム語の単語は英語と違って、時制変化や格変化をしないので、原型1つを覚えればOK!英語のように、is、am、areとか、is、was、wereといった変化系を覚える必要はありません。ベトナム語の場合、これらは全てlàになります。単純計算で6分の1の負担で覚えることができるわけです。ベトナム語が英語よりやさしい理由はここにあります。
もう1つ大事なポイントは漢越語です。例えば結婚。ベトナム語ではKết hônと言います。見慣れない記号は無視して、ちょっとローマ字読みをしてみて下さい。音が似ていますよね?ベトナム語は日本語と同じ中国語由来で、昔は漢字を使っており、漢字に直すと日本語と同じになると言う単語がたくさんあります。こういった中国語由来のベトナム語を漢越語と言って、ベトナム語の実に6割が該当します。もう1つ例を紹介すると、結果=Kết quả。先ほどの結婚と同じkết結が使われています。quảは果物の果。つまり、日本語の音読みに該当する単語は組み合わせを変えて、他の単語にそのまま応用できます。これは英語には無い日本人にとってのアドバンテージです。
最後は発音。これが日本人にとって最大の難関、ベトナム語挫折ポイントのナンバー1です。ベトナム語の母音は12種類、日本語は「あいうえお」の5種類だけです。ベトナム語の単語には必ず母音が含まれるので、ある程度区別して発音できないとなかなか通じません。ちなみに英語の母音は分類方法によっても変わってきますが、2種類6程度と言われます。実は英語の方が多いのです。でも英語は発音が多少悪くてもなんとか通じます。英語は単語の音が長いものも多く、ネイティブが聞き取るときの手がかりが多いからです。
一方のベトナム語は、ちょっとでも発音が違っていると全く通じません。これは音の短さと声調が大きく関係しています。これは英
語には無い特徴で、中国語には四声という声調があり、ベトナム語はさらに二つ多い6種類になります。ベトナム語が全く通じないという方のほとんどはこの声調が全くできていないか、いい加減な事が多いです。声調は日本語には全くない上に、カタカナで表現することができないので、よく分からず後回しにしがちですが、最初にある程度マスターしないと、本当に簡単なやりとりも全く通じません。先ほど単語は数千語を覚える必要があると言いましたが、声調はたったの6つです。本気で頑張れば誰でもできるようになります。そして簡単な表現でもベトナム語が通じるとベトナムの皆さんはいきなり笑顔になってフレンドリーになってくれます。
日本人がベトナム語を突然話した時のネイティブの様子や、発音、先ほどお話しした漢越語なども、チャンネルの動画でたくさんご紹介しています。ぜひご覧頂いて、「ベトナム語学習は楽しいかも」と思っていただけるとうれしいです。
著者
Kaz
プロフィール
1970年生まれ
日系ベトナムIT企業現地採用ITアドバイザー
静岡県浜松出身
ベトナム語独学歴3年半
チャンネルのモットー
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