ダナンを主要都市に押し上げるサングループ

在ベトナム歴10年。ハノイのIT企業にマネージャーとして赴任後、週刊誌のライター、現地スイミングスクールの代表を経て、現在はアニメーションスタジオのマネージャーを務めている日比靖昌さんが、ダナンで見つけたアレコレについて語ります。
FB: ひび やすまさ

多くの海外旅行者が訪れる花火大会(引用:DIFF公式サイト)
花火大会の看板。日本チームはアニソンを用いたパフォーマンスで観客を沸かせた
バナヒルズ「神の手」。巨大な手と空に浮かぶような世界観が特別な雰囲気を醸し出す

ダナンで驚いた4つのエンタメ

 ダナンは、ビーチリゾートとして有名ですが、エンターテインメントも充実しています。私自身が驚いたエンタメをいくつかご紹介したいと思います。
 ①2013年にオープンしたバナヒルズ。私は2014年にはじめて訪れました。まだ開業して間もなかったので、ショーやレストランは充実していませんでした。しかし、全長、最大高低差のギネス記録を持つロープウェイ、また、標高1400mの山頂に巨大なテーマパークを作るという発想(工事の難易度、巨額の工事費用)に驚きました。
 ②ソンチャー半島にある滞在型リゾート「インターコンチネンタル・ダナン」。周辺には同種のリゾート施設はなく、エリア唯一の高級リゾート施設です。半島の高低差を利用したオーシャンビューは素晴らしく、また、施設、サービスも最高レベル。高額の宿泊費にもかかわらず、世界中から多くの旅行者が宿泊しています。どれほどの開発費を投じたのでしょうか。
 ③ダナン中心部の遊園地「アジアパーク(現ダナン・ダウンタウン)」には、観覧車が存在します。視界360度のダナンの素晴らしい夜景を楽しむことが出来ました。ベトナムらしくないこの巨大なサイズ感に興味を持ち、調べてみたところ、琵琶湖の遊園地に設置されていたもの(当時世界一の大きさ)を2013年に輸入、設置されたものでした。
 ④ダナンでは、毎年5月末から7月にかけての約1.5カ月間、「ダナン国際花火大会(DIFF)」が開催されます。2026年は世界9カ国から10チームが参加し、毎週末にハイレベルな競技会が繰り広げられました。日本で花火大会といえば「一晩限りのイベント」が相場ですが、これほど長期にわたり街全体をお祭り騒ぎにするロングラン形式の花火大会は、他では聞いたことがありません。
 私が驚かされたこれら4つのエンタメは、実は、いずれもベトナムの二大財閥の一つである「サングループ」が手がけたものでした。

サングループの壮大な未来図

 前回のコラムでも触れたように、今年から来年にかけて、サングループはダナン中心部のハン川沿いに4つの高級レジデンスを次々とオープンします。その販売総合計戸数は、なんと3500戸以上。圧倒的な供給量です。
 また、2028年にオープン予定のダナン郊外にできるイオンモールの周辺エリアにも、複数のレジデンスを建設中です。また、ダナン・ダウンタウン周辺エリアでは、さらに大型のプロジェクトが建設中であり、2035年のオープンを予定しています。
 そして、サングループは、バナヒルズの麓エリアに90ヘクタール(東京ディズニーランド1.7個分)の土地を確保。金融センター、国際的なビジネスカンファレンス場、展示会場など、世界中から投資家や高度人材を呼び込むための「受け皿」を作っています。
 ダナン市が計画する中部最大級の港湾施設の拡充、半導体、AIを集積するハイテクパークとのシナジー効果により、サングループは、ダナンを東南アジアの主要都市へ押し上げるインフラデベロッパーとして期待されています。
 私は、このコラムを書きながら、サングループの将来計画を調べました。一般的に、ベトナムの都市計画は、遅延続きで一体いつになったら完成するの?という印象を持っていますが、これまでのダナンでのサングループの実行力を見れば、この壮大な未来図を実現してしまうのではないか!?という恐ろしさを感じています。
 10年後、この街は一体どうなっているのでしょうか。その時の「答え合わせ」が、今から楽しみです。


エリア随一の高級リゾートとしての地位を確立したインターコンチネンタル・ダナン
「父の日」に娘が予約してくれたインターコンチネンタル・ダナンに大満足
ドラゴンブリッジの近くに建設されたサングループの高級レジデンス「サンポンテ」
片側6車線の道路から望むダナン・ダウンタウン。サングループの大規模開発エリア

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