ベトナム語をカタカナで覚えていませんか? 通じない本当の理由

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 ベトナム語をカタカナで覚えていませんか? 通じない本当の理由

 ベトナム語を勉強し始めたばかりのころ、「Xin chào=シンチャオ」「Cảm ơn=カムオン」とカタカナで覚えた経験はありませんか。

 旅行前に単語帳を開いたり、スマホのメモに読み方を書いたりするとき、カタカナはとても便利です。知らない言葉をとりあえず口に出すためには、カタカナは優秀な「入口」だと思われがちです。ところが、そこに大きな落とし穴があります。

 はっきり言うとカタカナでベトナム語を覚えることは、百害あって一利なしです。ある程度ベトナム語を話せる人で、カタカナを活用している人は誰もいません。なぜかというと、カタカナで覚えたベトナム語はいざベトナム人に話してみると、全く通じないからです。

 通じない理由はいくつかありますが、一番大きな理由が「声調」です。北部のベトナム語には6つの声調があります。日本人が同じ「マ」と表すような音でも、ベトナム語では声の高さや動きが変わるだけで、意味の違う言葉になります。

 つまり、カタカナで「マ」と書いただけでは、大切な情報が抜け落ちているのです。これは、メロディーを教えずに歌詞だけ渡して、「この歌を歌ってください」と言っているようなものです。当たり前の話ですが歌詞が合っていても、音の高さが分からなければ、本来の歌にはなりませんよね。ベトナム語も同じで、文字だけでなく「どんな音の高さで、どんな口の形で、どう終わる音なのか」まで含めて初めて、その単語になります。

 ベトナム語にカタカナを振って読む方法は、初心者にとって便利な入口のように思えます。しかし、最初からカタカナで覚えてしまうと、あとから本来の発音に直す必要があり、結果としてかなり遠回りになってしまいます。大切なのは、実際の音を聞き、口の形、舌の位置、そして声調までセットで覚えることです。

 単語を100個カタカナで覚えるより、まず10個の単語を正しい音で、ベトナム人に通じるようにする。そのほうが、ベトナム語はずっと早く「使える言葉」になります。そして「通じた!」という小さな成功体験が増えるほど、会話すること自体がどんどん楽しくなっていきます。

 最短最速でベトナム語を身につけたいなら、最初から「文字」だけではなく「音」を覚える習慣をつけてみてください。

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ZEN COMPANY LIMITED
COO 金谷 学
2016年に移住し、ベトナム生活も10年目。元警察官という異色の経歴を持つ。現在は日系語学教育機関「ZEN外国語センター」のCOOとして、日本人が最速で通じるようになる実践的な発音メソッドを指導している。

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