おそうじを中心とした生活知識が豊富な田丸氏が、ベトナムで過ごす際の豆知識をご紹介。今回は経済成長と汚れについて考察していきます。
目次
経済成長に伴う「汚れ」
経済成長中の国(俗に言う新興国)は、大気汚染を中心とした環境汚染が深刻化します。これは歴史から見ても明らかです。経済が成長する代償とも言うべき様々な汚染は、なぜ起こるのか。そして、どのようなことに気をつけるべきか、簡潔にまとめてみました。
高度経済成長期の日本
30年間、経済が低迷していると言われる日本にも、かつては高度な経済成長期がありました。時期は、1955~73年です。同時期とある1950年代後半~1970年代は、イタイイタイ病、水俣病、四日市ぜんそく、新潟水俣病という四大公害病が蔓延しました。これらの主な要因は、工業排水などの汚染物質によるものでした。当時の日本は経済成長を遂げる一方で、公害病が蔓延し、大気汚染も深刻なものでした。 |
現在の新興国
上位の新興国に指定されているのは、ブラジルやインドなどのBRICやインドネシアやベトナム、エジプトなどのCIVETSといった国々です。これらの国々の大気汚染指数を調べてみると、健康に有害とされる150の数値を超えるところばかりです。ちなみに、2024年10月7日の数値は、160という非常に高い健康被害数値でした。ハノイはデジタル化が進み、コウザイ区やロンビエン区などの中心地から少しだけ離れたエリアでは高層マンションも増え、便利なショッピングモールも増えました。一方、環境汚染は深刻化しており、日常でも気をつけるべきポイントが多いことは事実です。 参考:www.iqair.com |
国としての対策
これらの課題に対応するべく、ハノイでは今後様々な対策が予定されています。例えば、公共の乗り物である鉄道路線の拡大、来年から開始予定のハイバーチュン(Hai Ba Trung)区におけるゴミの分別、区域ごとのバイク乗り入れ禁止など、まだいつから始まるのかがわからないのは事実ですが、国としても環境への配慮はしているようです。これからの対策に期待したい一方、個々人でも対策は早急に打っておくべきでしょう。世界保健機関(WHO)によると、大気汚染による健康被害は甚大であり、呼吸器系の病気だけでなく脳卒中や神経疾患といった病気を引き起こすことが調査でわかっているようです。 参考: www.who.int |
個人としての対策
誰でもできる対策として、以下のことに気を付けて下さい。12月頃からハノイの大気汚染は深刻なものとなるため、十分な対策をおすすめします。外出時はマスクを装着し、除菌シートも持ち歩く。食前には爪の隙間や手首、肘まで手洗いする。洗濯物は室内で干すなど、なるべく外気との接触を断つ。換気扇など外気の侵入経路はこまめに掃除する。日頃から、家の中で発生する汚れを落とすだけでなく、外から汚れを入れないことも大切なことです。 |
Info
Cong Ty Tnhh KIREI PRODUCE VIETON代表 田丸仁
日本のオリコン顧客満足度ランキング調査において、ハウスクリーニング部門で総合1位を5年連続で獲得し続けた「おそうじ革命」を展開するKIREI produce(キレイプロデュース)へ2018年に入社。社長秘書、加盟開発営業部長、おそうじ革命事業部長を経て、2023年に海外事業部長に就任。ベトナム・ハノイに海外1号店を2024年4月に立ち上げた。今後は「世界中をKIREIに!」をモットーに、世界22カ国へ展開予定。