日系企業が単独で開発するベトナム初の大型オフィスビルTAISEI SQUARE HANOI - Walking Vietnam

大手建設会社「大成建設」のベトナム現地法人であり、これまでにノイバイ国際空港第2旅客ターミナルやロイジェントパークスハノイなどの建設に携わってきた「VINATA INTERNATIONAL（ビナタ・インターナショナル）」。同社が日系パートナー企業と協力して建設に取り組んできた「TAISEI SQUARE HANOI （大成スクエアハノイ）」が、2024年5月に竣工しました。他社ビルでは見られない、さまざまな付加価値を設けており、本項ではその特徴に迫ります。

日本と変わらないオフィス環境の提供がコンセプト大成建設の開発・設計・施工一丸で計画

　同ビルは、大成建設グループが一丸となり、投資・開発、設計・施工から運営まで取り組んでいる事業です。設計・施工においてはビナタ・インターナショナルが大手日系建設会社ならではの技術力、ノウハウ、経験を活かし、各種日系企業と協力しながら日本品質を追求しました。
　ビルのデザインは、端正で抑制の効いた日本建築がモチーフで、水平・垂直の線で構成されています。モノトーンのフォーマルな雰囲気の中に、木調や石目調の素材を組み合わせることで、落ち着きと温かみのあるオフィス空間となっています。
　また、同社グループの技術力を活かし、構造に工夫を加えることで、大規模で整形な無柱空間を実現しており、オフィスを効率的にレイアウトできます。

導入する設備に妥協せず、快適かつ環境に配慮したオフィス空間を実現

　「きんでん」や「ユアテック」との協業により、一般的なオフィスビルと比較して15％の節電、42％の節水を可能にし、ハノイ西エリアの賃貸オフィスビルとしては初のLEED環境認証オフィスビルに認定される予定です。また、ハノイのオフィスビルに多くの不満が寄せられるトイレ、空調、エレベーターに力を入れ、快適なオフィス環境を提供します。
　日本基準で設計されたトイレの各便器には、ベトナムのオフィスビルではまだめずらしいTOTO製の温水洗浄機（ウォシュレット）を完備。女性トイレには、パウダーコーナーもあります。
　空調は、パナソニック製の省エネ型個別空調を採用し、ゾーン毎の温度管理や季節・時間に縛られないフレキシブルな働き方を可能にしています。さらに、外気取り込み口には高性能なフィルターを設置し、PM2.5等の大気汚染物質の流入を防いでいます。
　フジテック製のオフィス階用高速エレベーター8基とは別で、地下専用のエレベーターを設け、通勤時間帯でも１階から待ち時間無くオフィス階にアクセスが可能です。また、アフターコロナのオフィス環境を見据えたタッチレスボタンやプラズマイオンクラスターも導入しています。